ノーフュンスのみんなとバイバイして次に私たちが向かったさきは...
オーフスの近郊Jelling*にあるブランビアホイスコーレ(英語表記:Brandbjerg Højskole)
(紀行地図より)
ノーフュンスのあるBogenseからバス・電車・タクシーを乗りついで約2時間半。
(窓の外から見る景色に癒されるため、意外とあっという間。)
タクシーで知らない道を走りながらドキドキ待っていると見えてきた看板...
"BRANDBERG HOJSLOKE" .... 着いた!
(google先生ありがとう)
大自然の中に位置するキャンパスは、入った瞬間から落ち着いた気持ちになれました。
(他者や自己との対話の時間を大事にするホイスコーレでは「学ぶ環境」も大事な要素のひとつ。)
Brandbjerg Højskoleは1964年に設立。
このホイスコーレの特徴は独自のカリキュラムを持っていること。
学生たちは、”EVENTLAB”/“SOUNDHOUSE”/“OUTDOOR”/“KOMPAS”という4つのメインサブジェクトを軸に、学びを深めていきます。
私たちも、自分たちのテーマでもあるKOMPAS(=Compath)という名のカリキュラムに惹かれてこのホイスコーレを訪問することを決めました。
”自分探し”ならぬ"自己と向き合う空間"
17歳半以上であれば誰でも入学できるホイスコーレ。
私自身、どんな人がホイスコーレに通っているのか、デンマークに来る前はリアルに想像できてませんでした。
私たちがBrandbjerg Højskole到着したのは20時過ぎ。
寮に入ると、学生たちはコモンスペースで、歌を歌ったり、絵を描いたり、話したり、自由に過ごしてました。
学生たちに「そもそもなんでこのホイスコーレに来たのか?」と問いかけて一番多かった回答はこれ。
「自分のやりたいことをみつけるため」or「やりたいことはあるけど、本当にやりたいのか最終確認するため」
寮の入り口には、学生たちの「どうなりたいか」が貼り出されている
学生たちはやりたいことがみつからなくて"悩んでる"というよりは、自分の未来を考える時間を心から楽しんでいる感じ。
決して生き急ぐことなく、自分の未来と向き合える空間。
しかも、それがたった一人ではなく、他者とのつながりの中で。
ここに来る前は、将来と向き合うことって孤独なイメージが強かったのですが、他者との繋がりの中で向き合うこともできるんだなーというが私たちにとって大きな学びとなりました。
デンマーク人流・時間の過ごし方
ホイスコーレのもう1つの特徴は「余白」の時間が多いこと。
今学期の時間割。(ブランビアホイスコーレのHPより)
朝食・昼食・夕食の時間は固定で規則正しい生活が送れるようにリズムが作られている一方で、授業以外の自由時間も多く、全体的にゆったりとしたリズムがホイスコーレ(というかデンマークの国全体?)で流れていました。
学生たちは、散歩したり、友達と対話したり、海まで行ってカヌーをしたりしながら、それぞれの「余白」の時間を過ごしているよう。
知識を詰め込むことを目的とせず、他者との対話・相互作用の中で生きることへの理解を深めていくことをモットーとしているホイスコーレならではの工夫だなと感じました。
未完成な学校
ここは生徒たちがつくったparty room。他にも生徒たちがつくっているボルダリングスペースも
先生曰く、ホイスコーレは「未完成の学校」
Party Roomやボルダリングスペースが象徴するように、学校自体を学生たちがデコレーションする自由が与えられているそう。
そして、空間だけでなく、カリキュラムまでも未完成。
その年の学生の雰囲気や気候に合わせて少しずつアレンジが加えられていくようです。
「素材」(=学生)をみて、学校を作っていく。
学生と一緒に学校を作っていく。
150年受け継がれる伝統を大切にしつつも、人や時代に合わせてアレンジを加えてゆく柔軟性がホイスコーレの良さというかすごさなのかもしれないと感じた瞬間でした。
最後に...
一見、とっても自由に見えるホイスコーレ。
でも、彼らが最終的に目指しているところは「自分らしく生き、しっかり市民として、社会に還元をすること」
自分と向き合う時間を多くとると同時に、 最終的に自分は社会に対して何を還元できるのだろう?ということもホイスコーレにいる人たちは考えてました。
自己、そして、社会。
決してひとりよがりではなく、民衆として生きていくことを学ぶ姿勢が、ホイスコーレがデンマークで愛され続けている理由なのかもしれません。
デンマークの旅でたくさんの刺激を受けた私たち、さぁ次はなにしよう。
0コメント